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激務に倒れた30代エンジニア系SEが、働き方を変えるまでの体験記

ストレス耐性の回復

復職に向け、人との会話や議論、交渉のストレスに耐える練習の方法

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復職に向けたストレス耐性トレーニングで忘れてはならないストレス源が、コミュニケーションによるストレスです。

ほとんどの仕事はコミュニケーションや協働が必要です。
何気ない会話だけでなく、議論や交渉など、頭や心をすり減らすタイプのものも欠かせません。

復職したとしても、コミュニケーションそのものが原因のストレスで潰れてしまったら元も子もありませんよね。

このページでは、復職に向けた練習の一環として、人との会話や議論、交渉へのストレス耐性を鍛える方法をご紹介します。

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人との会話は実はとても高度でストレスフルな活動

過労で心身ともに疲弊している人にとって、人との会話はかなりの重労働です。

気力・体力の回復、思考力の回復を経てストレス耐性トレーニングまで進んできた人でもそれは同様。

そもそも相手のいる活動である時点で、一人作業と人との会話はストレスレベルが段違いなんです。

考えてもみてください。ネットだと饒舌な人であっても、実際に会って話すと口ごもってしまうこと、ありますよね。

それだけ人との会話というものは高度な活動であり、ストレスレベルも高いんです。

議論や交渉などのビジネスコミュニケーションはなおさらストレスフル

ただの会話、つまり単なる雑談ならまだ優しいかもしれません。

しかしこれが議論や交渉などのビジネスコミュニケーションとなると話は別です。

気の向くままに話していい雑談に比べて制約がドカッと増えるため。ストレスレベルがさらに上昇します。

そして、復職後に仕事場で行うコミュニケーションのほとんどは、議論や交渉といったビジネスコミュニケーション。

1人で黙々と考えるのと、人とホワイトボードを使いながら議論するのは全く違います。

1人で黙々と考えるのと、利益相反した相手と妥協点を探る交渉をするのは全く違います。

思考力が回復したからといって、仕事場で人と協働しながら仕事をこなせるわけではないんです。

復職に向け、人との会話や議論、交渉のストレスに耐える練習の方法

復職してみたものの、人とのコミュニケーションがおぼつかなくて仕事の成果が出せず、結局再休職という憂き目にあった・・・

なんて状況に陥らないよう、復職前にできる限りの練習をしておきましょう。

日常会話(雑談)、議論、交渉と、少しずつストレスレベルを上げていくアプローチを私はおすすめします。

日常会話や雑談の練習

はじめは日常会話や雑談の練習です。

雑談に練習なんて必要なの?と思われた方こそ、このステップをちゃんとこなしていただきたい。

雑談は、会話のキャッチボールであり、コミュニケーションの基礎だからです。

  1. 相手の言葉を受け取る
  2. 相手の意図を汲み取る
  3. 自分の考えをまとめる
  4. 自分の考えを適切な言葉で表現する
  5. 相手の言葉から次の話題を見つける
  6. 上記を継続する

書き出してみると結構なことを一瞬でやってますよね。

「話が途切れさせないための本」というのもあるくらい高度な活動なんですよ、雑談。

特定トピックについての議論の練習

次に取り組むのが、特定のトピックついて議論(ディスカッション)をする練習です。

議論と雑談の違いは、問い(議題)と結論(決議)の有無です。

雑談は頭に思い浮かぶものを言葉にしてキャッチボールを行い、情報や意見の交換を楽しむことが目的のコミュニケーションでした。

一方で議論は、問いに対する答えを導き出すことが目的のコミュニケーションです。
同じコミュニケーションといえど、性質が全く異なりますよね。

重要なのはこちらの3点です。

  • ものごとを決める、という目的があること
  • 決めるための段取りや条件が見えること
  • それに必要な情報や意見を引っぱってこれること

これらを満たしているならお題はなんでもいいでしょう。
たとえば「今日の夕飯の献立はどうするか?」について家族と話すこともディスカッション練習になります。

  • 目的
    • 今日の夕飯の献立はどうするか?
  • 決める段取りや条件
    • 夕飯を食べる人の意見は尊重したい
    • 今すぐ使える食材には限りがある
    • 夕飯まであと1時間だ
  • 決めるのに必要な情報は
    • 親(自分たち)の意見
    • 子どもたちの意見
    • 冷蔵庫にある食材、追加の買い物要否
    • 1時間以内で作れるレシピ

このように議論を構造化し、構造を相手と共有し、論点を分け、各論について確認もしくは決議を行う、というスタイルです。

もちろん夕飯の献立レベルなら雑談でも解決できますが、あえて「議論」というたてつけで考えるのが重要です。
そうしないと議論の練習になりませんから・・・。

利益相反する相手との交渉の練習

最後に、議論よりさらにストレスレベルの高い交渉にもチャレンジします。

議論の目的は「特定の問いについて答えを導き出す」でした。
これは相手が同じ土俵に立っていることが前提です。

しかし交渉となると、視点や視座そのものが全く異なります。
利益相反、立場の違いや意見の相違を埋めることが必要になります。

交渉の基本アプローチは以下のとおりです。

  1. 言葉尻でなく、相手の心の底にある考えや気持ちを理解する
  2. そのうえで全員がWinになる案を考え、探る
  3. どうしても利益相反する場合、誰が何を諦めるか妥協点を探る

こう並べてみると、どのステップもかなり難易度が高いコミュニケーションですよね。
ストレスレベルも相当なものでしょう。

ふたたび、夕飯の献立の例で考えてみましょう。

  • 妻:短時間で作れる楽なのがいい
  • 夫:ちょっと豪華にステーキがいい
  • 子:ファミレスのハンバーグがいい

要求事項が全く異なります。しかし各自バラバラに夕飯というわけにも行きません。

そこでステップ1、「本当の気持ちは何か?」を探ってみると、実は

  • 妻:早く食べさせてあげたいし、自分も楽をしたい
  • 夫:肉々しいものが食べたい。妻が楽できるなら外食でもいい
  • 子:ファミレスのハンバーグが食べたい

だったとしましょう。

すると「外食で肉っぽいメニューを食べにいく」という方向性が見えてきますよね。

しかし外食となると子供を見ている必要があります。それは妻の要求「楽をしたい」に反します。

であれば、夫が少し妥協して「子供の食事の面倒を自分が見る」という条件を加えてあげれば解決します。

 

・・・というように、「交渉」に近いコミュニケーションは、実は家庭内でも十分練習できます。

とにかく誰かと話す機会を設けること

雑談、議論、交渉。いずれのタイプのコミュニケーションも話し相手がいないとそもそも練習できません

そのため、気力・体力、思考力が回復し、人と話せるかな?と思うようになった段階で

  • 家族にいろいろと話題をふっかける(時には議論も)
  • 友人からの誘いに乗るなど、友人と話す機会を設ける
  • 産業医や保健師、カウンセラーとの話を練習の機会とする
  • 英会話や資格講座などを利用する

など、会話のキャッチボールをする機会を増やしていきましょう。

まとめ

人との会話は相手があってこそ。相手があるからこそストレスもかかります。
人と会ったり話したりするのは疲れやすいかもしれません。

しかし、復職後にいきなり高ストレスなビジネスコミュニケーションを求められて潰れるのは本末転倒です。

休職中にすこし背伸びをして、コミュニケーション系のストレスに慣れておくことが大事かなと思います。

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